(第5号)頭の中でリピートする問い(あるギャンブル依存症な男:Mクンのつぶやき その一)
いつものように、麻雀に10時間以上もどっぷりと浸かり、自宅に帰ってきたMクン。
この日は1万円ほど浮き、ちょっと嬉しい。ただ、頭のなかではわかっている。今日は
ツキにめぐまれただけだ、ということに。
麻雀をやるうえで、いつも思っていることがある。麻雀をやるなら、どんな状況でも勝ち
にまわれるだけの実力をつけたい、ということだ。
そのために、いろいろな戦術書も読んだ。○鬼流麻雀の本や、何人かの麻雀プロの著書など。
おかげで、麻雀をやりつつ、今後の展開がどうなるか、といった予測もある程度つくようにな
った。おかげで、麻雀がすごく面白い。
しかし、麻雀に、必勝法などない。
それに、
戦術を勉強してできるようになるのは、
『相手のおおよその手牌を予想する』
『現在のツキの状態を把握する』
『効率よく手づくりする』
ための知識がつく、というくらいのものである。
しかし、本当に勝負の分かれ目になるのは、そういった知識を、瞬間的な判断で行う、メンタル面だ。
スポーツのようなもので、センスが問われると思う。
もしかしたら、オレにはそのセンスは無いかもしれない・・・・
それに、現在の麻雀は、シロウトでもツキがあれば勝てるよう、ルール設定されている。
他の人がバカヅキした時には、その流れを一人で変えるだけの技術は、まだ俺にはない。
時には、流れを変えるように試みて、上手くいくこともある。
しかし、そうなるのはレアケースであって、一人のバカヅキに対して、残りの3人が協力して流れを変える
ように試みないと、基本的には無理である。
でも、そんな意識で打っている人は雀荘レベルでは少ない。むしろ、逃げまわってしまうことで、ツイている
人がミスするまでは、ますますツキのある人がツイてしまうものなのだ。
なかには、そういう意識をもっている人もいる。そういう人がメンツにいると、シロウトのバカヅキは起こり
にくいので、プレーしていて楽しい。
しかし、そんな人、いままで2、3人しか出会ったことがない・・・・・
もし必勝法があるとすれば、イカサマくらいである。見つかった時のリスクが高すぎる上に、現在の全自動卓
ではやれることは限られている。
それに、イカサマして勝って、罪悪感を感じないわけがないじゃないか。
イカサマを知らない善良な人を食い物にするなんて。
そんなものは、オレの好きな麻雀という勝負ではない。
それだけ麻雀が好きなのに、そのおかげでどんどん貧乏になっているような気がする。
(いや、気がする、のではない。実際、もともと少ない貯金がどんどん減っている)
今月は、雀荘で10万円以上使った。
3回に一回くらいは、1万円以上勝っているのだが、のこり2回はそれ以上負けているので、
あたりまえだ。
月に10回雀荘に行ったとして、4回1万円勝ったとしよう。でも、残りの6回は1万円以上
負けているのだ。
負けているときは、財布の中身が空になるまでやめることができない。ホントに立派なギャン
ブル依存症である。
だいたい、雀荘に行く時には、2万円くらいを財布に入れて行く。
それが無くなるまで打つとして、
1万円×4回-2万円×6万円=-8万円。
実際には、負けたときには財布の中身が無くなり、雀荘にアウト(借り)をつくってしまうこと
が多いので、もっとマイナスになることのほうが多い。
ちなみに、麻雀は4人でやるゲームなので、4人に一人しかプラスになることはできない。
トップ(1位)にならないと、殆ど浮きはない。2着で辛うじてプラスでも、ゲーム代が差し引か
れるので、せいぜい数百円の浮きである。
なので10回麻雀に行くうち、4回浮いて帰る、というのはかなり希望的観測のシュミレーション
だと思う。
例えば、一回雀荘に行って半チャン8回のゲームをしたとしよう。
多分、平均的な収支は、こんなものだと思う。
トップ(1着)→+7000円
2着→+1000円
3着→-3000円
ラス(4着)→-8000円
(ゲーム代、駐車場代など諸々の費用を含めると、こんなもんだと思う)
これで、2回トップ、2回2着、2回3着、2回ラスという超平均的な成績だったとすると・・・
7000円×2回+1000円×2回-3000円×2回-8000円×2回=-6000円。
これで月に10回も雀荘に打ちに行くと、それで-6万円。
ちなみに、インターネット麻雀ゲーム、Maru-janでの対戦成績で、全国一位の連帯率(一位、二位だった割合)
だった人で、8割くらいだった。この人は、5万人の全国で頂点だった人だ。
その人が、リアルの麻雀でも同様の成績を残せるとして、4割トップ、4割2着、1割3着、1割ラス
という成績で、月に10回雀荘に行き、10回半チャンを打ったとしよう。
そうすると・・・
7000円×40回+1000円×40回-3000円×10回-1000円×10回=28万円。
全国トップの人が、サラリーマン並の収入、といっていいんじゃないかな。
それにしても・・・こんなの、ほんと一部の人しかなれないよな。
しかし、それくらいのレベルに達しても、この程度の収入なら、割にあわないかもしれないな。
おれも、調子がいいときには月に10万~20万くらい勝っているときもあったんだけど・・・
長くは続かないよね。調子が悪くなると、すぐに月の負けが二桁超えてしまう。
しかも、負けているときほど止められないものだから、月の負け額が20万を軽くこえたこともある。
比較的いい収入の仕事についているとはいえ、これではだんだんお金の余裕がなくなってくる。
常勝できるようになりたい。
そのためには、もっと修行しなきゃ・・・
(その後、Mクンはあることをきっかけに、ギャンブル依存症の人の定番、借金による苦しみを味わうことに
なるのです・・・)
このメルマガを見て、『この人は何を言っているんだ?』とか思う人のほうが多いでしょうね。
僕は、麻雀という、やらない人から見れば、ギャンブルでしかないゲームに対して、こんなマニアックで
エンドレスな考えを常に頭の中にめぐらしながら、没頭していたのです。
ギャンブル依存症におちいる人は、どちらかというとまじめなタイプの人が多い、という話をきいたことが
あります。
僕には、なんだかそうなる理由もわかるような気がします。
ギャンブルに『まじめに取り組んでいる』ために、やることがそればっかりになっちゃうんですね。
それこそ、寝食を忘れて没頭してしまうのです。
まじめに物事を追及する性質を持っているがゆえに、ギャンブルに囚われてしまうのです。
僕の場合は、麻雀以外に趣味はなかったし、麻雀がホントに好きなので、戦術を追及することがすごく楽しかった。
だけど、麻雀するなら、追及のしかたもいろいろあったはず。
知人と麻雀をするのでもいいし、いろんな相手と戦いたいなら、オンラインでお金を賭けずに対戦することもできる。
ギャンブル場で、高いお金を賭けて麻雀の『修行』するのは、防具をつけずに剣道の稽古をするようなもの。
100%、無傷ではいられません。ほとんどの人は、強くなる前に大ケガをします。
しかも、麻雀という勝負では、その稽古に使用できる武器が、その時のツキによって、竹刀だったり、木刀だったり、
ときには銃だったり、というレベルで運がからむ勝負なのですから。
ほかのギャンブルはまったく知らないので、どうなのか分かりませんが、他のギャンブルで依存症の状態になっている
人も、同じ状態なのではないでしょうか?
たとえば、パチンコやスロットの攻略法にしても、それがうまくいくかどうかを試すために、何万円も使って試すわけ
でしょう?
わざわざ、『運』の要素が非常に強い、戦場のようなギャンブル場に、あなたの身をさらすことはありません。
それよりも、もっといろいろなことに眼を向けるべきなのではないでしょうか。
人には、だれでも多様な可能性があります。ただ、その可能性を開拓するための時間とお金の使い方は、あなたしか
決められないのだ、ということを忘れないでください。
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