(第6号)まさか消費者金融とつきあうことになろうとは・・・(あるギャンブル依存症な男:Mクンのつぶやき その二)




 麻雀にどっぷりつかるようになってから数年たって、とうとう、銀行の口座の残高

がのっぴきならない状況になってきた。


 仕事で出張のに使用する航空運賃代が足りない。


 Mクンは、沖縄在住なのだが、営業の担当先としては、石垣島も担当している。石垣

島への出張は月に2回から3回数程の回数である。

 Mクンが勤めていた会社では、社員が経費をたてかえて、週末に会社に精算書を提出

して、2週間ほどしてから会社からたてかえた経費が振り込まれるシステムだった。

 通常、クレジットカードで支払いをし、その毎週精算すれば、クレジットカード

の引き落としに間に合う。

 しかし、そのときは、経費精算の書類ミスにより、クレジットカードの引き落とし

日に間に合わなくなってしまい、クレジットカードが一時的に使用できなくなってし

まった。


 運悪く、そのときたまたま福岡、大阪への出張もたてつづけにあり、その旅費や、

営業先への接待費などもかさみ、銀行口座の現金では経費が足りなくなってしまった

のだ。


 そういう状況に追い込まれてしまったのは、当然ギャンブルにより貯金がだいぶ

目減りしていたせいなのだが。


 

 さし迫った出張の費用を工面するため、そのときのMクンがとった行動は、『消費者

金融から借入れをする』という行動だった。

 


 『たかが数万、すぐに返済できる。収入もあるんだし。すぐに返済すれば、何の問題

もないさ。』

 Mクンには、そういう楽観的な気持ちがあった。

 契約のために、初めて、消費者金融の契約機のブースに入る時には、罪悪感のために

緊張したが、契約はことのほかスムーズに進んだ。

 『あ、俺って信用あるんだな、そこそこ大きい会社に勤めているだけあって。』


 契約が済んで、50万という予想以上の限度額でカードを作成して、現金を引き出し

たあと、Mクンはミョーな勘違いすらしていた。

 

 
 その信用は、Mクンに対する信用ではなく、Mクンが勤めている会社への信用だという

のに。


 
 その後、Mクンはたてかえていた経費が会社から振り込まれたあと、すぐに全額返済し

した。その場でカードをすぐに処分し、解約すればよかったのだが、そうはしなかった。

 
 銀行にある貯金の額が心許ないため、しばらく持っておこう、と思ったのだ。

 

 ・・・・その後、Mクンが消費者金融からの借入れでの麻雀に手を染めるのに、時間は

かからなかった。

 


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